認知症と物忘れの違い

認知症と加齢による物忘れの違い

 

認知症とかアルツハイマーという言葉を毎日のようにテレビや新聞などで見かけるようになりました。施設に入って子供のこともわからなくなってしまったというような映像がテレビでも映されたりしますが、「加齢による物忘れ」と「認知症」は違うということを知っておくことがまず大切です。

 

認知症は、その原因によってアルツハイマー型や脳血管性などに分かれますが、これらは簡単に言うと神経細胞が壊れるために起きるものです。例えば、骨折したり肉離れを起こせば、それを修復するために病院で治療をしてもらうように、病気という位置づけになります。それに対して、もの忘れは老化による衰えで、筋肉疲労が起きやすいとか反応が鈍くなったということと同じだと考えると、病気と老化の違いがイメージしやすいでしょう。

 

いろんなチェック項目がありますが、認知症は「忘れてしまっていること自体を忘れている、つまり物忘れの自覚がそもそもない」、それに対して、加齢による物忘れは「物忘れを心配になっている」ということでも判断できるでしょう。

 

 

アルツハイマー型認知症

 

脳にアミロイドβやタウといったタンパクが蓄積されることで、神経細胞が破壊されていき、神経を上手く伝えることができなくなってしまいます。それに伴い脳の萎縮が進み、記憶障害、判断力低下が起こり、症状が進むと徘徊などの周辺症状も起きてきます。

 

脳血管性認知症

 

脳梗塞やくも膜下出血などの脳の血管の病気によって血管が詰まることで、脳に酸素が行き渡らなくなり、神経細胞が死んでしまいます。脳の血管の障害が原因となる認知症で、アルツハイマー型認知症に次いで多い認知症です。

 

レビー小体型認知症

 

レビー小体と呼ばれるタンパク質が脳の大脳皮質や脳幹にたくさん集まることで、神経細胞が破壊されていきます。それによって神経伝達が上手くできなくなる男性に多いタイプの認知症です。

 

 

軽度認知障害(MCI)

 

健常者と認知症になる境の状態で次のような定義になっています。

 

1.記憶障害の訴えが本人または家族から認められている
2.日常生活動作は正常
3.全般的認知機能は正常
4.年齢や教育レベルの影響のみでは説明できない記憶障害が存在する
5.認知症ではない

 

一般的に認知症の検査は、長谷川式という簡易評価で行われます。30点満点で20点以下は認知症の疑いと判断されますが、それに近い境界ゾーンのスコアは軽度認知症(MCI)呼ばれています。但し、あくまで簡易的なものですので、詳しくは画像診断での判定になります。

 

軽度認知症(MCI)の場合には、認知症に進まないように早期に予防対策を心がける必要があります。認知症の処方薬は、保険適用上では認知症と確定されなければ処方されませんから、日常的にできる対策を心がける必要があります。